最近話題のヤングケアラー(young carers)とは何か

メンタル

 

ヤングケアラーって何ですか?

病気や障害を持った家族を日常的にケアしている子供、若者の事だよ

どんなケアをしている子達の事ですか?

食事作りや掃除などの家事、介護、感情面でのサポートなどを休みなく無報酬でしている子供たちを主に指します。

スポンサーリンク

ヤングケアラーが認知されてきた

 

英国ではヤングケアラーを18歳以下と定義し、幅を持たせた14歳~24歳までのケアラーをヤングアダルトケアラーと定義されています。一方オーストラリアではヤングケアラーを25歳以下と定義されていて、国によってとらえ方は違っている様です。

また、国によっては、家族の他、友達や恋人の世話をしている人もヤングケアラーに含める場合もあるようです。日本でもやっとその存在が認知され、対策を講じていく動きが出てきています。

 

ヤングケアラーの何が問題か

ヤングケアラーは以下の問題が指摘されてます。

経済的な負担と貧困 
家族のケアのため、仕事へ通う事が出来ず、職を失ってしまう場合などがあり、経済的に困窮してしまう可能性があります。また、ギリギリの生活で余暇や趣味に使える余裕もなくなり、悪循環に陥ってしまいます。
仕事や学業への影響 
ケアのため、学校に通う時間的余裕や、勉強する時間が無くなり、授業についていけず、進級できず退学に追い込まれてしまいます。また、いじめに遇ったり、友人ができず孤立する可能性もあります。本来平等であるはずの、教育を受ける機会を奪ってしまう可能性もあり問題になっています。
健康特に精神的な健康を崩す可能性
終わりの見えない家族へのケアはケアラーを精神的に追い詰められてしまいます。感情的にも消耗しうつやその他の精神的不調のきっかけになるかもしれません。また、ケアする人との人間関係に変化が生じる可能性もあり、互いに追い詰められていく可能性もあります。

どんな対策があるのか

英国ではヤングケアラーが広く認知されていて、その支援対策も作成、実行されています。

経済的な負担や貧困対策のため、金銭的な補助を出す仕組みが整っています。またヤングケアラーのストレス軽減の対策として、短期間にケアされている家族を施設で預かり、ヤングケアラーを休ませるレスパイトが行われる事があります。また、ヘルパーなどを自宅に派遣しヤングケアラーの負担を軽減する事も行われている様です。また、緊急時の相談窓口、種々の電話相談窓口が24時間体制で開設されサポート体制が構築されています。

日本も広く認知され、この様な対策が講じられるようになるとよいと思います。

 

ヤングケアラーは感情を麻痺しやすい

ここまではヤングケアラーについて一般的な事を述べてきました。しかしヤングケアラーで最も問題なのは自分の感情の消失や自分の人生を生きている気がしない様に感じてしまう事なのかもしれないと思います。

ヤングケアラーは病気や障害を持った家族の世話をします。これは世間的に見ればとても良い行いり、本人も病気を抱えた家族に寄り添い、助ける事は良い事だと感じています。

しかし、良い事だからこそ、もし世話をする事を「嫌だな」とか「今日は遊びに行きたい」と思ったとしたら、そう思う自分を酷い奴だと思い、罪悪感に苛まれるのではないでしょうか。

このため、ヤングケアラーは自分の感情を麻痺させ、家族のために尽くそうとします。

そして、その様な子供時代を過ごすと、大人になった時に自分の感情がわからなくなり、自分は空っぽではないかと思うようになるのです。

アダルトチルドレンと似ている

アダルトチルドレンはかつては、アルコール依存症の親を持った家庭に育った子供で、子供時代に子供らしくいられなかった人の事をさしていましたが、もう少し範囲は広がり、家庭に様々な問題あった機能不全家庭に育った子供という文脈で使われる事が多いです。

アダルトチルドレンは、診断名でも疾患名でもありません。機能不全家庭に育った子供達は、子供時代に子供らしくいる事ができず、その影響で大人になってから生きづらさを抱える場合が多いため、その様な悩みを抱えた人をまとめて表しています。アダルトチルドレン自体は病気ではありませんが、この傾向がある人は、うつ病や神経症になりやすい傾向も認めます。

ヤングケアラーも同様の問題を抱えているのではないかと推察します。

ヤングケアラーの精神的支援の必要性

アダルトチルドレンは、過去の生い立ちに傷ついた人たちですのでその回復には、自助グループへの参加やカウンセリングなどが一般的です。ヤングケアラーは現在進行形の問題ですので、冒頭にあげた、制度的な支援も必要ですが、精神的な支援もとても重要だと思います。

英国では学校の教師に対する啓蒙活動が盛んで、ヤングケアラーの精神的な支援はまず学校の先生やカウンセラーが行っているようです。また、ヤングケアラー同士がグループでミーティングを行う自助グループ的な取り組みも定期的に行われています。

その際大切なのは、「やりたくない」「辛い」という感情を表出してもいいんだと思う事だと思います。これらの否定的な感情を飲みこんでため込んで蓋をしてしまう事は、自分の感情を麻痺させ、自分の人生を生きる事を放棄してしまう事につながりかねません。自分の感情を正直に出せる場があることが、彼らの精神的な支えになるんだろうと思います。

 

参考元:https://carers.org/

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました